「40年の絆と、今を生きるということ」

40年来の仲間たちと過ごした時間が、また私の背中をそっと押してくれました。
人生の節目で再会した、心の友たちとの時間。
60代になった今だからこそ感じる「いのち」と「つながり」の大切さを、
改めて綴ってみたいと思います。
同期として出会った、20代の青春
初めて就職した病院で出会った、同い年の女の子ふたり。
同期として一緒に働き、同じ寮で暮らし、夜勤明けには誰かが夕食を作り、
みんなで一緒に食べて過ごしたあの頃。

仕事の悩みや、将来の夢、恋愛の話や日々の小さな出来事—
—どんなことでも語り合える、
そんな関係でした。
学生時代のバイト先で知り合った友人がきっかけで、
バンド活動にのめり込んだ時期もありました。
男女合わせて8人。

それぞれが人生を模索しながらも、音楽に夢中になり、共に熱く過ごした約2年間は、
今でも私の宝物のような時間です。
それぞれの人生へと歩み出した30代〜40代。
その後私は助産師の道に進み、友人たちもそれぞれの人生へと歩みを進めました。
結婚して家庭を持ち、子どもが生まれ、仕事が変わり、昇進したり、時には離婚したり、
伴侶を見送るという経験をした仲間もいます。
30代は皆忙しく、一時期はまったく会えない時期もありました。
でも40代になって、再び誰かのひと声で集まり始めたのです。
そして再会、60代の今
久しぶりの飲み会は、まるで昨日も一緒にいたかのような、そんな不思議な感覚でした。
会えなかった時間なんて関係ないほど、一気に距離が縮まり、
たくさん笑って、たくさん話しました。

それからは、年に数回みんなで旅行をしたり、飲みに行ったり、
推しのライブにも一緒に出かけたりしています。
闘病を経て旅立った友との別れ
最近では、学生時代にバイトで知り合った友人が、長い闘病の末に人生を閉じ、
空へ還りました。
若い頃は、「死」はどこか遠い世界の出来事のように感じていたけれど、
今はもう、「それほど遠くない未来」として、身近な現実として感じるようになっています。
妻を先に看取った友人、病で倒れた仲間…。
「死」はいつも、日常のすぐ隣にあるのだと、年齢を重ねた今だからこそ実感しています。
だからこそ、思うのです。
「今を、諦めずに生きていこう」と。
今を諦めずに生きるということ
昨日もまた、仲間たちと集まりました。
おいしいお酒を飲みながら、笑って語らった時間。
「今やりたいことは全部やる」——そんな前向きな話で盛り上がる60代って、
なんだかすごくいいなと思いました。
それぞれが年齢を重ねて、顔や体、姿勢にも月日の流れが現れているけれど、
私は控えめに言っても、みんな若く見えると思っています。
というか、本当に若い(笑)。
それはきっと、心のあり方が前向きで、今を楽しもうとするエネルギーがあふれているから。
私たちの集まりには、つまらない愚痴話はほとんどありません。
むしろ、誰かが落ち込んでいたら自然に励まし合い、
そして、素朴な親父ギャグでみんなで腹を抱えて笑う——そんな空気があります。
この関係は、奇跡のようでいて、たぶん長い時間をかけて育まれてきたもの。
お互いを信頼し、支え合いながら、程よい距離感でいられるからこそ、
今でもつながっていられるのだと思います。
これから先、また何があるかは誰にもわかりません。
でも、こうして笑い合える仲間がいて、共に過ごせる「今」がある。
だから私は、これからも「今を諦めずに生きる」ことを大切にしていきたいと思います。
そして、このかけがえのない絆を、ずっと大切にしていきたいと心から願っています。

60代の私たちは、決して若くはありません。
でも、心はいつまでも仲間と共に笑い合えるように、柔らかく、しなやかでいたい。
あなたも、誰かと語り合いながら「今」を大切にできていますか?
人生は、いつだってやり直せるし、深めていけると信じています。
「筆者プロフィール(助産師・“いのちの和”主宰)」
助産師として「いのちの始まり」に寄り添い続けてきました。
その一方で、人生をともに歩んできた仲間との時間から「いのちの今、そして終わり」についても深く考えるようになりました。
このブログでは、妊娠・出産・子育てにまつわること、グリーフケア、
インナーチャイルド、そして“生きること”のすべてをまるごと綴っています。
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