尊い命を繋ぐということ 〜過去世の彼と今の私〜

前世で出会った母子との魂の再会――
その時の深い感動と気づきを、以前の記事で綴りました。
その体験は、私の「いのちの和」という活動の根幹にある想いに繋がっています。
あれから時が経ち、あるきっかけから**“男性として生きた私”の視点が
浮かび上がってきました。
今回はその新たな視点を加え、命の継承と女性の尊さを見つめ直した気づき**を、
もう一度言葉にしてみたいと思います。


ある日、はじめてのヒーリング講座で出会った女性が、私の手を握りしめ、
初対面にもかかわらず泣き崩れるという不思議な出来事がありました。
彼女はこう言いました。
「ただ、嬉しくて……」
理由はわからない。でも、こみあげるものが止まらない――
それは、後に受けたヒプノセラピーで明らかになります。
🪶ネイティブアメリカンのシャーマンだった前世
ヒプノセラピーで見えたのは、かつての私。
山の岩場で孤独に修行を重ねる、ネイティブアメリカンのシャーマンでした。

星を読み、ハーブを調合し、気象と儀式を司りながら、部族のために生きていた魂。
しかし、その背後には深い痛みがありました。かつて彼には、愛する妻がいました。
白人の侵略が部族を襲ったとき、妻は連れ去られ、あるいは力ずくで犯され、
身ごもったまま戻ってこなかったのです。
彼はその現実を受け入れられず、助けられなかった自分を無力と感じ、
全てを捨てて山にこもり、厳しい修行の日々に身を委ねました。
それから長い年月が流れ、年老いた彼が再び村を訪れたときのこと。
広場にいたのは、ひとりの母子――目を合わせた瞬間、彼の胸に言葉にならない懐かしさと
後悔が込み上げ、魂は震えました。

その女性と、その腕に抱かれていた子どもこそ、ヒーリング講座で私が出会った
あの母子だったのです。
けれど彼は名乗り出ることなく、再び沈黙の中へと戻っていきました。
その瞬間、私の心にも深い感動が走りました。
魂が、時空を超えて再会した――それがヒプノで見た光景でした。
しかし、彼の胸にあったのはただの幸福ではなく、「助けられなかった無力さ」と
「守りたかった命への惜別」、
そして「その命が静かに繋がれていたことへの畏敬」だったのだと思います。
⏳「母子」は実は…?夢講座で受け取った新しい視点
私はずっと、この母子を「かつての自分の妻と子」と信じて疑っていませんでした。
しかし夢講座で、ある可能性が示されました。
それは――
妻が産んだ娘が母となり、その子を抱いていたのではないかという視点。
白人による理不尽な侵略と性暴力のなかで、妻が身ごもった命。
その命が、娘となり、また次の命を繋いでいた――。
この可能性に触れたとき、私は深く胸を打たれました。
命を継ぐ女性の在り方。
すべてを受け入れ、抱きしめ、愛で繋いでいく尊さに、魂が震えるような感動を覚えました。
🧬命を繋ぐ魂たちと今の私
今の私は、女性として生まれ、命を育む現場に日々立ち会っています。
母となった女性たちが、産後の孤独や葛藤、自責の念に揺れる姿を何度も見てきました。
あるママが「これは自分のエゴではないか」と苦しんで打ち明けてくれたとき、
私の中にひとつの光がともりました。
妊娠・出産は、エゴではない。
それは、崇高な神への慈悲の行為。
母たちは皆、魂の奥深くで「この命を繋ごう」と覚悟を決めて生まれてきた、
尊い存在なのです。
そして、もうひとつの深い気づきが私の中に芽生えました。
過去世で再会した母子が、実は自分の「娘と孫」だったのだと気づいたとき、
その男性――かつての私の魂は、女性という存在に対して、
計り知れないほどの畏敬の念を抱いたのではないでしょうか。
たとえ、その子どもの父が理不尽であったとしても、
授かった命に「軽さ」や「重さ」はない。
どの命も、平等に、尊く、唯一無二の存在でなのです。
その命を凛と受け止め、前を向いて、
静かに、しかし力強く命を繋いでいく女性の姿――
そこに、魂が震えるような感動と、
「生きるとは何か」という本質を見たのではないかと思うのです。
この畏敬と感動の感覚は、
今の私が「いのちの和」を通じて伝えていきたいメッセージの根幹にも繋がっています。

🔄過去世の彼と今の私 ― 魂の統合 ―
ヒプノで出会ったあの男性――過去世でシャーマンとして生きた「彼」は、
もう遠い存在ではなく、今の私の中に確かに息づいていると感じます。
孤独に修行し、理不尽な暴力に胸を痛め、なお命の尊さを信じ続けたその魂は、
時を越えて、私という女性の姿を借り、もう一度この世界に立っているのかもしれません。
「いのちの和」という私の活動は、ただ今世の私の使命というだけでなく、
過去世の彼の想いを引き継ぎ、癒し、報いていく道でもあるのだと、最近強く感じるようになりました。
そして今の私は、女性として命を抱き、育み、語り、守る存在。
その生き方そのものが、彼の魂を包みなおし、
やがて統合へと導いてくれているのだと思います。
私たちの魂は、いくつもの時代と性を超えて、いのちを守り、繋ぎ、
愛することを学び続けているのかもしれません。
🌸 いのちの和を繋ぐあなたへ
深夜、赤ちゃんの泣き声に目を覚まし、眠気と疲れを引きずりながらミルクをつくるあなた。
昼間は散らかった部屋と終わらない家事に追われ、
誰にも気づかれず、評価もされない孤独の中で、それでもあなたは動き続けている。

ワンオペで身体は限界。
言葉にできない焦りや自己否定が心を揺らしても、
あなたは確かに、いのちの灯を守り続けている。
鏡に映る自分に、「これでいいのかな」と思う日もあるでしょう。
でもその姿こそ、どんな時代の魂も癒してきた、いのちを繋ぐ存在の証。
夜明けとともに、また小さな命を抱きしめるあなたは、
ひとつの祈りをこの世界に捧げているのです。

どうか思い出して。
あなたは、静かに、確かに、いのちの和の中心に立っていることを。
それだけで、誰かの魂が救われています。